2026年5月薬価収載医薬品等の算定

2026年5月13日に開催された中央社会保険医療協議会 総会(第650回)にて、医薬品、再生医療等製品、医療機器に関して保険収載の議論があり、いずれの領域でも興味を引く品目がありましたので取り上げます。なお、医薬品及び再生医療等製品は2026年5月20日薬価等収載、医療機器は2026年6月1日からの収載となっています。

医薬品

医薬品の算定結果の資料はこちらになります。

まず、ドジョルビ内用液の算定です。市場性加算として15%が付与されています。通常の10%より高い加算となっている理由の1つとして「ドラッグ・ロス」品目として挙げられていることが示されています。ドラッグ・ロス対策について、薬価面でも優遇するというメッセージが厚労省から出されたことになります。また、ドラッグ・ロス品目であるものの、日本人の組み入れがなくとも承認、加算に配慮があったことも特筆すべき点になります。

逆に、インレビックカプセルは、市場性加算として10%ではなく5%が付与された事例になります。希少疾病用医薬品に指定されていたものの、優先対応に該当しないものであったことから、加算率が低くなっています。

希少疾病用医薬品等の指定制度については、2024年1月16日より改正されており、希少疾病用医薬品の指定を受けた場合でも、優先対応が行われるものと優先対応非該当のものが生じる状況となっています(2026年5月末時点)(関連記事はこちら)。

最後に、アムベルビスト静注の小児加算が15%となっている点です。日本人症例の組み入れ、欧米に先んじた日本での最初の承認、成人及び小児での同時開発、が高い加算率の考慮された点として挙げられています。

総じて、引き続き、希少疾病、小児、ドラッグ・ロスといったキーワードで高い加算率が付与されやすい状況となっています。

再生医療等製品

再生医療等製品の算定結果の資料はこちらになります。

3品目が収載となりますが、いずれも興味深い品目となっています。

まず、アムシェプリは、世界初のiPS細胞由来再生医療等製品です。パーキンソン病患者の運動症状の改善を促すものですが、5,500万円の価格となりました。また、日本初の承認であり先駆的再生医療等製品の指定を受けていましたが、条件及び期限付き承認のため、加算率は下限の10%となっている点も示唆に富みます。

次に、ゾルゲンスマ髄注です。静注品がありますが、それと同じ価格となり、また「本品は1患者に対して単回の投与で治療が完結するものであるため、1患者当たりとして薬価を算定した。」と注釈が入っています。

最後に、アクーゴ脳内移植用注です。こちらは条件及び期限付き承認が2024年7月になされていましたが、製造関連の課題のため上市できる状況になっていない品目でした(関連記事はこちら)。承認から2年経ってようやくの収載(発売)に至ったことになります。なお、こちらも先駆的再生医療等製品の指定を受けていましたが、アムシェプリ同様、条件及び期限付き承認のため加算率は下限の10%となっています。

医療機器

医療機器の算定結果の資料はこちらになります。

「サスメド不眠障害用アプリMedcle」と「ENDEAVORRIDE(エンデバーライド)」の2品目のSaMD(プログラム医療機器)の保険償還が決定されました。いずれもC2(新機能・新技術)区分での評価となっています。

償還価格は、前者が24,100円(有用性加算5%)、後者が14,500円(有用性加算5%)であり、いずれも、企業側が希望した価格の半額程度となっています。

サスメド不眠障害用アプリMedcleについては、保険償還のために一変申請を行うという紆余曲折を経た品目となっています。

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