2025年11月20日より、2025年5月に成立、公布された薬機法改正法の一部が施行となりました。
施行時期別の主な施行内容はこちらにまとめていますが、医薬品の安定供給確保に関する事項と医薬品製造基盤基金等の基金に関する事項が特に大きな改正部分になっています。なお、安定供給確保関連の改正は、引き続き、1年後及び2年後の施行内容にも入ってきます。
この施行に際して、各種情報が厚労省から出ていますので、まとめておきます。
関連する政省令の公布通知はこちら(2025年10月29日付け「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令及び国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所法施行令の一部を改正する政令等の公布について」)であり、2025年11月20日施行の内容の概要が網羅されています。
医薬品の安定供給確保関連
新たに「供給確保医薬品」及び「重要供給確保医薬品」という概念/定義が法的に導入されました。いずれも告示にて指定されたものとなります。該当告示は、2025年11月10日に公布された「医療法第三十七条第四項及び第三十八条第一項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する供給確保医薬品及び重要供給確保医薬品(厚生労働二九二)」(官報掲載情報はこちら)になります。
この告示に医薬品のリストがあります。医薬品の名称、投与形態、薬効分類の観点からリストに該当するものが実際の対象となります。
供給確保医薬品は、医療法第37条第4項の以下の条件を勘案して指定されます:
一 その用途に係る疾病にかかつた場合の病状の程度
二 当該特定医薬品と代替性のある特定医薬品又は治療方法の有無
三 その製造に要する特別の技術の有無、原料又は材料の供給事情その他の製造又は供給に関して留意すべき事項
四 その他厚生労働省令で定める事項
条件のうち、4つめは医療法施行規則に示されていますが、上記の公布通知にて以下の通り示されています。

要するに、医療現場の使用状況も加味して指定するということになります。
重要供給確保医薬品は、供給確保医薬品の条件に加えて、対象者数が加味されることになります。
これら、供給確保医薬品に指定されると、安定供給確保のために各種対応が求められることになりました。
また、安定確保に関連して、「医療法に基づく供給確保医薬品等の安定的な供給の確保のための指示等に関する運用指針」が公布、2025年11月20日から適用となっています。
こちらも告示になりますが、公布通知が2025年11月17日付けで「供給確保医薬品等の安定的な供給の確保を図るための指針の告示について」として出ており、この通知を参照することで中身が見やすくなっています。
今回の施行内容は、これまでも安定供給確保のために運用してきたものであり、法的位置づけが明確になったものの(罰則含め)、本施行に向けての製造販売業者の対応負担はそれほど大きなものではなかったのではないかと想像しています。2年後の施行内容が新たな要件(組織構築)等の追加になってきますので、そちらの施行に向けての準備が引き続き進んでいくことになります。
医薬品製造基盤基金等関連
革新的医薬品等実用化支援基金及び後発医薬品製造基盤整備基金が実際の基金になります。今回の改正は、国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所(基盤研)がこれらの基金の運用ができるように関連する法令を整備するものになります。
基金の実際の運用がどうなるかは、今回の改正内容の施行時点では明確ではなく、情報待ちの状況です。

コメント