2025年補正予算における医薬品・医療機器・再生医療等製品関連施策の考察

2025年12月16日に2025年度の補正予算が成立しましたので、医薬品、医療機器、再生医療等製品関連の施策を中心に考察しておきます。

日本政府全体の予算は約17.7兆円となっています(財務省資料)。うち、厚労省の予算は約2.3兆円(政府全体予算のうち約13%)です(厚労省資料)。

医薬品、医療機器、再生医療等製品関連の施策は、上記厚労省作成の予算案ポイントのうち、「Ⅳ.創薬力強化に向けたイノベーションの推進、医薬品等の安定供給確保や品質・安全性の確保等」(1,527億円)に含まれているものが主となります。

創薬強化等の流れがあるとは言え、各施策は引き続き小粒感のある予算規模となっています。また、全くの新規施策はなく、骨太方針2025を含む、従来の施策に関連した予算を計上しています。

各施策の概要は、こちらで厚労省から提示されています。PPT資料のページ番号で78ページからが関連施策の情報になります。

施策の最初にあり、医薬品等関連施策の予算規模が大きいものが、創薬基金です。改正薬機法のうち、2025年11月施行分の内容でカバーされており、この補正予算成立時にすでに施行となっている基金関連の施策です。

シンプルに、支援基金に240億円の資金を入れることになります。この資金をもって具体的に何をするのかは引き続き不透明ですが、創薬クラスター関連の事業者に資金投入をしていくことになっています。そもそも建付け、筋がよくない仕掛けとは思っていましたが、止まることはなさそうです。

企業側からの寄附金も期待されている施策となっていますが、企業からすると利点が不明な中で半ば実質的に強制されるような不毛な仕組みに対応させられているようにしか見えません。

もう1つの基金である、後発品基金については、800億円超えの予算規模となっています。医薬品等関連施策の中では最も予算が大きくなっています。安定供給確保は引き続き喫緊の課題であり、こちらの施策が少しでも役立てば御の字というぐらいでしょうか。

その他、ファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験実施体制の整備(国立がんセンター他への補助金)等、既存事業に予算を追加していくような施策が並んでいます。

医薬品・医療機器・再生医療等製品に関連した施策は粛々と進めてもらえればと思います。一方で、厚労省予算全体を見ると、目立つ点が2つあります。

1つは、予算規模も最大で5,300億円強を計上している「医療機関・薬局における賃上げ・物価上昇に対する支援」です。補正予算の大きな柱の1つが物価高対策にもなっていますし、ここに厚労省予算がしっかり割かれることは妥当な対応のように考えます。とともに、引き続き、医師会の強さが垣間見れる対応とも考えられます。

もう1つは、「関係国際機関等への拠出を通じたユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)等の推進」として300億円強が計上されていることです。こちらは、WHO等の国際機関、国際ファンドに対して、資金を拠出するものです。UHCを推進していた大臣もすでに変わっている中、この額を確保しようと思ったこと、また、その額が確保されたこと、についてはどのような議論があったのかは興味深いです。

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