2025年6月に標題のニュースが出ました(A Breakthrough in Breast Cancer Prevention: FDA Clears First AI Tool to Predict Risk from a Mammogram)。
米国において、Clairity BreastというAIツール(医療機器プログラム、SaMD)がDe NovoプロセスにてFDAから認可されました。乳がんのリスク予測に対する初のAIツールとなります。
このAIツールでは、乳房X線撮影像(マンモグラム)を用いて、5年間の乳がん発症リスクを予測します。人の眼では確認できない画像情報であっても、このAIツールでは読み取ることができ、精度の高い乳がん発症リスクの予測が可能となっているとされています。
現在、乳がんのリスクは、年齢や家族歴を主な情報として予測されています。ところが、最近のClairityのデータ分析では、50代、60代の女性と40代の女性では乳がんリスクが同程度であることが分かったとのこと。
このAIツールの登場により、乳がんのリスク予測精度が高まり、乳がんの予防、早期発見、早期治療に画期的な変化を与えるのではないかと考えます。(日本での導入の可能性、時期は不明)
なお、De Novoプロセスとは、リスクが高くない医療機器(リスク分類が中又は低)であって、製品の新規性が高い(類似の製品がない)医療機器のFDA審査において適用されるプロセスになります。
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