AirPods Proとともに使用するアップル社の補聴用アプリ(Hearing Aid Feature)が2024年9月12日にFDAの認可を取得しました。(関連記事)
FDAの認可に先立って、アップル社は、2024年9月9日に、AirPods Pro 2とApple Watchに関連する発表を行っています(こちら)。この際に、Hearing Aid Featureとともに、Apple Watchと連動する機能(アプリ)として、睡眠時無呼吸の測定に関連した医療機器も(日本を含めて)世界各国で審査中である旨が述べられていました。
そんな中、睡眠時無呼吸の測定に関連したアプリについて、米国で2024年9月13日にFDAの認可を取得しました(FDAのデータベースより)。製品名は「Sleep Apnea Notification Feature (SANF)」となります。
このSANFは、FDAには特にハイライトされることなく認可となりました。なぜなら、睡眠時無呼吸に関するこの手の医療機器は、今回のアップル社のアプリが最初ではなかったからです。
サムスン社が「Sleep Apnea Feature」という製品名で、最初にFDAの認可を受けています(FDAデータベースより)。この認可は、アップル社のHearing Aid Featureと同様に、De Novo申請によるものでした。この申請受付は2023年5月31日、認可は2024年2月6日と9か月間程度の審査期間でした。
今回のアップル社のSANFは、510(k)というすでに類似の医療機器がある場合の申請に基づくものとなっており、2024年4月4日に申請受付、2024年9月13日に認可となっています(FDAデータベースより)。申請受付時点で、サムスン社が1年近く先行していたことになります。
SANFは、睡眠時無呼吸のリスク検出のための家庭用医療機器です。医療機器プログラム(SaMD)になりますが、Apple Watchと一緒に使用することになります。睡眠時無呼吸の診断を受けていない者を対象に、睡眠時無呼吸のリスクを検出します。この医療機器プログラムのみで診断することは意図されていません。すなわち、引き続き、睡眠時無呼吸の診断は医師が行います。この医療機器プログラムは、その医師の診断を補助する位置づけとなります。
これで、アップル社がアナウンスしていた新機能がいずれもFDAの認可を取得したことになります。Appe Watchの標準機能、標準アプリとして、SANFが入ってくることになりそうです。
コメント