新医薬品の承認/薬価収載時期の変更(2025年1月から)

医薬品

医薬品の承認時期は、開発スケジュールの見通し(申請時期、承認時期、薬価収載時期)や上市準備に影響を与える重要な要素です。

2024年4月24日付けで医薬品審査管理課長通知「新医薬品の承認時期について」が発出され、新医薬品の承認時期に関する方針が示されました。通知の内容を概説するとともに、具体的な想定スケジュールを整理します。

また、この通知の発出を受ける形で2024年5月15日の中央社会保険医療協議会 総会(第589回)にて、薬価収載時期も、これまでの年4回から2025年から年7回となる旨の説明もありました。(関連記事

2025年1月以降に開催の部会で審議/報告される品目からこの通知に基づく運用が開始されます。

通知の内容

個別調整の余地はあるものの、医薬品第一部会や医薬品第二部会の開催から3週間以内を目処に承認することとされました。

ただし、診療報酬改定の前年の10月から12 月までに開催される部会で審議/報告される新医薬品であって、薬価収載に関係する品目については、その期間の最後の審議会の開催から3週間以内を目処に承認することされました。

また、2026年度(2026年4月1日)開催の部会に関する品目の承認時期については、見直す可能性も示されています。

2025年1月からの想定スケジュール

現在の部会の開催時期、承認から薬価収載までの60日/90日ルール、2024年5月15日の中医協総会での説明を踏まえると以下のようなスケジュールが想定されます。

部会の開催時期は現在と同じ1、2、4、5、7、8、10、11月に開催される前提としています。そうすると、承認が部会の開催から3週間以内となるため、部会開催の翌月承認が想定されます。そこから60日ルールでの薬価収載としています(現在の薬価収載スケジュールとは異なる)。

ただし、通知にあるように10~12月の部会はまとめて最後の部会から3週間以内となるため、10月部会分は翌々月となります。今回の想定では12月の中旬以降に部会が開催されず、12月中に承認となる前提もおいています。

また、12月周辺での承認の場合、薬価改定作業が佳境となる時期であることを踏まえると、薬価収載時期が翌年(2026年)の60日ルールを満たす2月だけでなく、90日ルールを満たす3月となる可能性もあると考えています。

具体的な薬価収載スケジュールは、2025年が近づいた段階で中医協総会で提示されそうです。

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