ウェブサイト「医療のプログラムの開発のきほん」

公益財団法人医療機器センターがウェブサイト「医療のプログラムの開発のきほん」を開設しました。

医療用のアプリやソフトウェアの開発及び普及は、日本政府もいろいろと施策を検討している注目分野となっています。

このウェブサイトは、医療分野に新規参入を考えるような方向けになっており、薬機法への対応、特に医療機器への該当性を確認するために役立つことが期待されています。

なお、このサイトは、厚労省の科研費を活用して、作成、運営されているものになります。

「医療機器該当性の判断を練習しよう」というページがあり、事例が示されています。ここをみると、具体的にどのようなアプリやソフトウェアが医療機器プログラム(SaMD)に該当するとして、医療機器としての規制を受けるかの感触がつかめそうです。

医療機器プログラム(SaMD)への該当性にあたっては、そのアプリやソフトウェアの目的(疾病の診断、治療又は予防に寄与するなど)とリスクの程度(期待通りの性能が発揮されない場合の患者さんへの影響)が重要な材料となります。(厚労省の医療機器プログラムのページ参照

「医療のプログラムの開発のきほん」のページでは、該当性に関する情報の他、開発の目的や目標の設定の重要性、適切な広告及び販売促進活動のための注意喚起といった情報も入っており、新規参入者の入門的な情報としてよいサイトになっています。

一方で、ビジネスモデルの重要な要素である、どのように収益を出すかについては触れられていません。Appleの心房細動履歴プログラムなどのように、家庭用として一般の方が自己負担で使うようなモデルを想定することもあれば、国民皆保険内(診療報酬)で使用し、一定の自己負担を患者さんに求める、選定療養としてSaMD部分のみ保険外とするといったモデルも考えられます。

SaMDの保険適用については、議論が起こっており、どのような枠組みになるか流動性が高いところではありますが、このポイントなくして医療用のアプリやソフトウェアを継続的に提供していくことは困難ですので、このサイトでも言及があってもよいのではと感じました。

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