2024年6月27日に第1回厚生労働省国際戦略推進本部が非公開で開催されました。
この本部は、(武見)厚生労働大臣を本部長、局長級を部員とした厚労省内の会議体であり、「厚生労働省の国際戦略の具体策の検討を加速化するため」に設置されました。
事務局は大臣官房国際課(のWHOラインとILOライン)が担当しており、医薬品、医療機器、再生医療等製品に限らず、広く厚労省の国際案件をカバーすることが想定されます。
2024年4月19日の武見大臣会見概要にて、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の「ナレッジハブ」を設置することを大臣が発表しましたが、このような施策を入れ込んでいくような戦略がメインとなろうかと思います。
実際、第1回会議から国際戦略の骨子案が示されています。ただ、いつまでにどのような戦略を作っていくのかはまだよく見えてきません。少なくとも骨太方針2024が発表になった直後であり、厚労省内で作った国際戦略がどこまで(政府全体として)実行性を伴うものとなっていくのかが不透明です。
骨子案のポイント
主な取組の最初に、「UHCナレッジハブ」の創設 が出てきています。UHCは武見大臣がライフワーク的に取り組んでいるトピックでもあり、上記会見にもありましたが目玉施策になりそうです。
一方で、創薬基盤強化の国際戦略、インド太平洋健康戦略の構築 として「医薬品・医療機器等開発エコシステム」の展開、といったトピックはこれまで明示的に言及されていなかった内容ではないかと思います。
創薬基盤強化、医薬品等の開発エコシステムといった話は、国内の対応をどうするかということで議論が行われてきていましたが、日本以外の国への国際展開も今後は視野に入れていくことになるようです。
その他、経済安全保障としての医薬品の安定供給確保戦略という点もカバーされるようです。
戦略策定時期、影響力が見通せませんが、この会議体の動向は注視していきます。
関連リンク
厚生労働省国際戦略推進本部:https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-kokusai_291142_00001.html
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